税理士がお勧めの法人口座は三井住友銀行のTrunk(トランク、無店舗型)とWeb21ライト(実店舗型)で決まり

法人口座として三井住友銀行がお勧めの理由

最近、法人口座のインターネットバンキングの月額利用料が

タダになっているところが増えています。

私の地元の地方銀行の広島銀行も法人口座の月額ネットバンク利用料が

無料のプランができました(2024年4月、PI機能あり)。

これは、手数料が理由で今まで法人口座のネットバンクを使えな

かった人たちにとって加入のチャンスを意味します。

代表的な都市銀行、三井住友銀行も驚異的な安さで勝負しにきています。

超大手のインターネットバンキングなのに月々の口座維持手数料が無料、

振込手数料も激安、これは意表を突いた盲点ともいえます。

三井住友銀行のTrunk(トランク、無店舗型)の特徴

三井住友銀行の法人口座のための新しくできたコース

Trunk(無店舗型)はネットのみから申し込めます。

実店舗はなく、通帳もなしです。

申し込んだら加入となるネットバンクのコース

(Web21ビジネス)は月額利用料が無料です。

そして振込手数料が同行本支店あては無料、

他行は一律145円と破格の安さです。

これは他の最安のネット専用銀行と同じ金額です。

freeeやマネーフォワードクラウド会計との連携に必要な

API機能もついています。

通帳データは2カ月分参照可能で2カ月分CSVファイルで

ダウンロードできます。

このTrunkのコースはすでに三井住友銀行に法人口座を

持っている場合は作ることができません。

三井住友銀行のWeb21ライト(実店舗型)の特徴

意外と知られていないのが三井住友銀行の法人口座

の実店舗型のネットバンキングのコースWeb21ライトです。

これは2019年4月から新しくサービスが開始された

もので、月額利用料が無料、振込手数料が実店舗型

としては格段に安くなっています。

振込手数料は同行本支店あてが無料、

他行が3万円未満が165円、3万円以上が330円

となっており、驚異的な安さです。

クラウド会計ソフトに必須なAPI機能もついています。

まだまだ、紙の通帳が必要な人や実店舗型の方がなにかと

都合がよいという人は一定数います。

そういう人にとって、三井住友銀行が手数料においては

最強の銀行だということは間違いありません。

欠点としてはデータのCSVファイルでのダウンロードができないことです。

あとは三井住友銀行は旧住友銀行の地盤が関西で

あったことから関西系の銀行です。

関東では三菱UFJ銀行が主流といえます。

銀行は安いプランがあることは積極的に教えてくれない

あるお客様が月々の口座維持手数料がかかるWeb21デビュー

を昔から使っていて、手数料などを下げたいとの希望を聞いて

私が調べてWeb21ライトを探し出しました。

当初、ネットバンク専用銀行を検討していたのですが、

三井住友銀行が驚異的に安いプランを出していることを

知って驚愕しました。

それと同時になんで教えてくれないんだと思いました。

こういう安いプランがあることは銀行側から、

通知されることはほぼありません。

銀行の担当者が電話してきて手数料が安くなったから

乗り替えたらいかがですかと聞いてくる

ことは皆無です。

上記の広島銀行も一緒でメールなどの周知などは一切なく、

こちらがHPを読んで探し出さないといけないようになっています。

特にこのWeb21ライトプランは知る人ぞ知るという

熱心に法人手数料を調べた人しか知らないプランです。

それが証拠に、よくある法人の手数料比較サイトでも

Web21デビューの手数料は載っていてもWeb21ライトの

ことは載っていません。

三菱UFJ銀行の法人ネットバンクコースBizSTATION/BizSTATION Lightの特徴

三菱UFJ銀行の法人口座に申し込むと紙の通帳が作れます。

それとは別にネットバンクコースの

BizSTATION Lightは月額利用料が無料です。

手数料も同行本支店あて3万円未満は110円

他行あて3万円未満は484円と安いのですが

致命的な欠点があります。

それはマネーフォワードクラウド会計との連携

に必要なAPI機能がないことです。

したがって、クラウド会計ソフトと連携するためには

その機能があるBizSTATIONコースを選ばざるを

えないのですが、これが月額利用料が有料で1,760円かかります。

振込手数料はBizSTATION Lightと同じ金額です。

以前はBizSTATION Lightは申込日から90日分しか明細照会

できなかったのが2022年3月に過去のものは前月1日から

当日まで明細照会できてその期間の分はCSVファイルで落とせる

ように改良されました。

BizSTATIONとBizSTATION Lightはどっちかひとつしか申し込めません。

関東圏では利用者の数でいえば最強の銀行です。

取引先で利用されているところは非常に多いです。

会計ソフトからみたらどちらが有利か

三井住友銀行も三菱UFJ銀行も上記4つのコースで

明細照会が2ヶ月程度になっており、1年分のデータをCSVファイル

として落として会計ソフトに取り込むことはできません。

つまり、銀行明細取込機能(CSVファイル)がある会計ソフトは

かなり使いにくいです。2ヶ月ごとにいちいち作業しないといけません。

必然的にクラウド会計ソフトのネットバンク連動のほうが便利となります。

これをするのに必要な機能がAPIと呼ばれるものです。

会計ソフトとの相性は、freeeやマネーフォワードクラウド会計

に連動できるAPI機能がある三井住友銀行がお勧めです。

月額利用料も無料、振込手数料は最安基準です。

三菱UFJ銀行の場合、BizSTATION Light(ビズステーションライト)

はAPI連携機能がないので月額料金1,760円がかかるBizSTATIONに

アップグレードしないとマネーフォワードクラウド会計とは連動できません。

利用料は年間で21,120円かかります。

取引先との兼ね合いでどっちを使うか決めましょう。

状況に応じて使い分けすることが大事です。

費用をできるだけ抑えるには三井住友銀行一択です。

まとめ

利用者数が多い三菱UFJ銀行は取引先が指定してくる

ケースもあり、関東では外せません。

一方、そういった制約がない場合は三井住友銀行

の法人口座をもっておけば手数料的にはものすごく

お得になります。小規模会社にとっては手数料を抑える

ことは絶対に必要になってきます。

社長はできるだけ有利になるように

会計ソフトや法人口座を選択しましょう。

会計帳簿をつけるのに手間も暇もかけて疲弊

したり、非効率的な方法をとってはいけません。

それと同様に高い手数料を払って都銀のブランドを

使うだけでは意味はありません。

商売をするには儲けなければ生き残れません。

誰もが見過ごすようなこういう細かい手数料を

馬鹿にせずに拾っていくことで駆け出しの企業は

地道な利益を捻出できます。

銀行の手数料やサービスは知らない間に改定されます。

それをいかに早く察知してより安くて最適なサービス

を選ぶかは生き残りの成否を分けます。