税理士がお勧めの法人口座は三井住友銀行のTrunk(トランク、無店舗型)とWeb21ライト(実店舗型)で決まり

目次
法人口座として三井住友銀行がお勧めの理由
最近、法人口座の月額利用料がタダになっているところが増えています。
私の地元の地方銀行の広島銀行も法人口座のネットバンク利用料が
無料のプランができました。
これは、手数料が理由で今まで法人口座のネットバンクを使えな
かった人たちが大量に加入することを意味します。
代表的な都市銀行、三井住友銀行も驚異的な安さで勝負しにきています。
三井住友銀行のTrunk(トランク、無店舗型)の特徴

三井住友銀行の新しくできた法人口座のためのコース
TRUNK(無店舗型)はネットのみから申し込めます。
実店舗はなく、通帳もなしです。
ネットバンクのコース(Web21ビジネス)は月額利用料が無料です。
そして振込手数料が同行本支店あては無料、
他行は一律145円と破格の安さです。
これは他の最安のネット専用銀行と同じ金額です。
freeeやマネーフォワードクラウド会計との連携に必要な
API機能もついています。
通帳データは2カ月分参照可能で2カ月分CSVファイルで
ダウンロードできます。
三井住友銀行のWeb21ライト(実店舗型)の特徴

意外と知られていないのが三井住友銀行の法人口座
の実店舗のネットバンキングのコースWeb21ライトです。
これは2019年4月から新しくサービスが開始された
もので、月額利用料が無料、振込手数料が実店舗型
としては格段に安くなっています。
振込手数料は同行本支店あてが無料、
他行が3万円未満が165円、3万円以上が330円
となっており、驚異的な安さです。
会計ソフトに必須なAPI機能もついています。
まだまだ、紙の通帳が必要な人や実店舗型の方がなにかと
都合がよいという人は一定数います。
そういう人にとって、三井住友銀行が手数料においては
最強の銀行だということは間違いありません。
欠点としてはデータのCSVファイルでのダウンロードができないことです。
あとは三井住友銀行は旧住友銀行の地盤が関西で
あったことから関西系の銀行です。
関東では三菱UFJ銀行が主流といえます。
銀行は安いプランがあることは積極的に教えてくれない
あるお客様がWeb21デビューを昔から使っていて、
手数料などを下げたいとの希望を聞いて私が
独自に調べてWeb21ライトを探し出しました。
こういう安いプランがあることは銀行側から、
通知されることはほぼありません。
銀行の担当者が電話してきて手数料が安くなったから
乗り替えたらいかがですかと聞いてくる
ことは皆無です。
特にこのWeb21ライトプランは知る人ぞ知るという
熱心に法人手数料を調べた人しか知らないプランです。
それが証拠に、よくある法人の手数料比較サイトでも
Web21デビューの手数料は載っていてもWeb21ライトの
ことは載っていません。
三菱UFJ銀行の法人ネットバンクコースBizSTATION/BizSTATION Lightの特徴
三菱UFJ銀行の法人口座のネットバンクコースの
BizSTATION Lightは月額利用料が無料です。
手数料も同行本支店あて3万円未満110円
他行あて3万円未満484円と安いのですが
致命的な欠点があります。
それはマネーフォワードクラウド会計との連携
に必要なAPI機能がないことです。
したがって、その機能があるBizSTATIONコースを
選ばざるをえないのですが、これが月額利用料が有料で1,760円かかります。
振込手数料はBizSTATION Lightと同じ金額です。
利点は、両方のコースでデータをCSVファイルでダウン
ロードできることです。
以前はBizSTATION Lightは90日分しか照会できな
かったのが2022年2月に過去のものは無制限に
照会できて落とせるように改良されました。
関東圏では利用者の数でいえば最強の銀行です。
取引先で利用されているところは非常に多いです。
会計ソフトからみたらどちらが有利か
今回調べていて、三菱UFJ銀行のCSVデータダウンロード
が過去無制限というのを初めて知りました。
会計ソフト的にいえば、freeeやマネーフォワードクラウド会計
に連動できるAPI機能がある三井住友銀行がお勧めです。
月額利用料も無料、振込手数料は最安基準です。
会計事務所の会計ソフト(JDL)に銀行口座CSVデータ
の取込機能がある場合、三菱UFJ銀行のBizSTATION Light
を選んだらデータを落としてインポートができます。
この場合、マネーフォワードクラウド会計などのAPI連携機能が
必要な高額な会計ソフトがそもそもいらないこと
になります。
まとめ
利用者数が多い三菱UFJ銀行は取引先が指定してくる
ケースもあり、関東では外せません。
一方、そういった制約がない場合は三井住友銀行
の法人口座をもっておけば手数料的にはものすごく
お得になります。小規模会社にとっては手数料を抑える
ことは絶対に必要になってきます。
税理士としては、できるだけお客様に有利になるように
会計ソフトや法人口座を案内することです。
会計帳簿をつけるのに手間も暇もかけてお客様を疲弊
させたり、非効率的な方法をとってはいけません。
それと同様に高い手数料を払って都銀のブランドを
使うだけでは意味はありません。
商売をするにはお客様が儲けなければ生き残れません。
銀行の手数料やサービスは知らない間に改良されます。
それをいかに早く察知してより安くて最適なサービス
を使うかは生き残りの成否を分けます。